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ちょっと長い投稿(2)

さくらいともかさんの「生きているへそ丸」展は、26日から。「楽しみ」「待ち遠しい」というお声をいただくようになりました。ありがとうございます。 前回に続いて、さくらいさんのフェイスブックへの投稿をご紹介します。

後始末「生きているへそ丸展」 2 (ちょっと長い) - ぼくが作ったぬいぐるみはどういうものだったか? ほかのぬいぐるみと違うところがあるのか? チラシにはこんな風に書きました。 - 「あなたのそばにぬいぐるみがあるなら、棚に飾って眺めるだけでなく、手にとって触れてやってください。手を握り、頭を撫でてやってください。そうして話しかけると、ぬいぐるみはあなたに答え、きっとおしゃべりをはじめます。それがぬいぐるみです。  幼児でもあるまいしぬいぐるみなんて、と思われるかもしれませんね。そもそもぬいぐるみは小さな子どもだけの相棒ではありません。若かろうが老いていようが、年齢を問わずあなたの相棒になってくれます。そして、古くからの友人にも、一緒に暮らすペットにもできないことが、ぬいぐるみにはできるのです。それは、あなたの分身を引き受けてくれることです。あなたの心の一部をその身に負って、あなた自身と対話させてくれるのです。  そんなあなたのぬいぐるみが年を経、縫い目がほころびたら、糸と針で繕ってやってください。擦り切れて穴があいたら、気に入った布をあててやってください。ぬいぐるみはきっと長く生きることでしょう。あなたとともに。  さて、ぼくが作るへそ丸の体には、オーソドックスなテディベアのガラスの目や金属の関節といった、燃え残るものは何もありません。目は木でできています。関節は木と布と紙でできています。すべて燃えつき灰になります。いつかへそ丸がボロボロになって命尽きたら、ゴミ箱に捨てるのではなく、荼毘に付してやろうと思います。へそ丸はそんなぬいぐるみです」

2018年7月12日


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